「唱える学習法」とは?(1)
 どんなに忙しい人でも1日数分の空き時間ならきっとあるはず。わずかな時間を有効に使い、効率的に学習を進めることが出来るのが『唱える学習法』シリーズです。

 『唱える学習法』シリーズは覚えようと意識しないことで、大脳新皮質の抵抗を減らし、潜在意識(海馬)に記憶を刷り込み、定着させることをねらいとしています。

 とても単純な学習法ですが、その単純さこそがポイントです。

 森羅万象、物事の本質は意外とシンプルなのかもしれません。
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「唱える学習法」とは?(2)
 「唱える学習法」は「目」と「口」と「耳」を使うので、とても効果的です。中でも「耳」から脳に信号を送ることはとりわけ重要です。「耳」を使う学習は外国語を習得する場合にはよく強調されますが、学習全般においてとても大切です。

 「唱える学習法」は、限られた時間内に国試に合格することだけを目標に進める学習です。それは、決して国試に合格しさえすればいいという消極的な発想ではありません。そもそも、なぜ「限られた時間内に」なのでしょう。どうしてそんなに時間がないのでしょう。それぞれに理由は異なると思いますが、多くの人は実習や仕事(臨床経験、その他を含めて)を持ちながら学習しているからでしょう。そちらを優先せざるを得ないのは当然です。国試対策の学習は自己のため、実習や仕事(臨床の学習)は自己のためである以上に患者様や社会のためです。ですから、国試に関して、限られた時間で効率よくという発想は間違っていません。

 そこで、国試問題をじっくり分析してみると、過去問研究だけでも十分に合格点がねらえるほど、同一問題や類似問題が繰り返し、繰り返し、出題されていることが分かります。一見別の問題に見えても、選択肢のレベル、用語のレベルにまで分解して見ていくと同じ趣旨の問題が決して少なくないことが分かります。何年か置きに出題されることもあれば、連続して出題されることもよくあります。要は、その同一問題や類似問題が確実に正解できるかどうかです。

 限られた時間で過去問対策をするには、最初からただ問題を解くのではなく、ちょっとしたコツがあります。

 国家試験問題は四者択一式で出題されますが、それをそのままに解いていく半分程度の時間で学習できる方法です。逆に言えば、同じ時間を掛ければより多くの反復学習が出来る方法です。

 それは、極めて単純な方法です。

 ズバリ正解肢だけを学習して行けばよいのです。

 あるいは、誤答肢を正解肢に直して学習して行けばよいのです。

 「なんだ、そんなことか」「馬鹿馬鹿しい」と笑われそうですが、この「コロンブスの卵」が想像以上に効果的です。

 正解肢にしっかりと慣れることで、おのずと誤答肢は見抜けるようになります。

 知識がしっかりと定着していない段階で、正解肢(本当に必要なもの)と誤答肢(ほとんど無意味なもの)にほぼ同一の比重を掛けて、同一の頻度で触れることは、いたずらに時間と労力を消費することになります。

 四者択一式では、選択肢に振り回されるばかりで、頭の中は1〜4の数字だけが去来することになります。また、四者択一式は「目」だけを使った学習でしかありません。

 そんなことに時間とエネルギーを注いで神経をすり減らすよりも、本当に必要な知識を脳裏(海馬)に刻み付けていくことが先決です。そして、その方がはるかに楽です。

 この学習段階を経た後に四者択一式問題を解いていけば、効果はもっと上がります。出題者の意図(性格?)までもが見えてくる時があります。

 余談になりますが、国試対策だけをやって大学(専門学校)の授業をおろそかにしてしまうタイプの人がいます。しかし、それは大きな損失です。「耳」からの学習の重要性は学校の授業にも当てはまります。しっかりと授業に耳を傾けておけば国試の会場で先生の声が「神の声」として、耳の奥で正解を告げてくれることもあるはずです。そもそも、授業には臨床に役立つ事柄が多分に含まれています。少なくとも私の出身校はそうでした。(…もちろん、先生にもよりますけどね。)
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